60ページの報告書のうち、相手に必要なのは付録だけ。スキャンした束を、1枚ずつ別々のファイルにしなければならない。1ページなら送っても差し支えないが、残り59ページは誰にも関係のない取引明細。
どれも「PDFを分割する」ですが、必要な道具は2種類に分かれます。どちらなのかを見極めるほうが、分割そのものより時間がかかります。
抽出か分割か — 2つの別の作業
- 抽出は、指定したページを取り出して1つの書類にします。報告書の4〜7ページが4ページのPDFになります。多くの人が実際に欲しいのはこちらです。
- 分割は、書類全体を等分に切ります。1ページずつ、あるいは10ページずつ。ページを個別に指定する必要はありません。
誰かに一部だけ送る場合は抽出です。スキャンした束を元の個別の書類に戻す場合は分割です。PDF Combinerにはそれぞれ専用のツールがあり、iPhone・iPad・Macで同じように動きます。
特定のページを取り出す:「ページを抽出」
- 1
「ページを抽出」を開いて書類を追加する
「ファイル」、iCloud Drive、または端末からファイルを選びます。元のファイルが変更されることはありません。以降の操作はすべて、その隣に新しいファイルを作ります。
- 2
欲しいページに印をつける
ページ選択をタップして選びます。連続した範囲をまとめて取るには、最初の1枚 — たとえば5ページ目 — をタップし、続けて15ページ目を長押しします。5から15までが一度に選択されます。Macでは代わりにShiftキーを押しながら選びます。
- 3
書類が2つ以上必要なら範囲を追加する
いちばん時間を節約できるのがここです。2つ目、3つ目、4つ目と範囲を追加していくと、範囲ごとにそれぞれ別の書類として出てきます。4〜7ページ、12ページ、30〜34ページが、1回の実行で3つの独立したPDFになります。同じ画面を3周する必要はありません。
- 4
生成して、各パートに名前をつける
来週見ても意味の分かる名前にしてください。
meisai-03は書類 7に勝ります。
ファイル全体を等分に切る:「PDF を分割」
答えが「全ページをそれぞれ別ファイルに」あるいは「10ページずつの塊に」であるなら、そもそもページに印をつけたくはないはずです。
- 1
「PDF を分割」を開いて書類を追加する
同じ選択画面、同じ原則。元のファイルはそのままの場所に残ります。
- 2
1書類あたりのページ数を設定する
1書類あたり1ページなら、40ページのスキャンが40個のPDFになります。1書類あたり10ページなら、長い報告書が扱いやすい大きさに分かれます。アプリがページ一覧を表示するので、これから何を切るのかが目で見えます。
- 3
生成する
40回の書き出しではなく、1回の操作で済みます。
どちらも処理は完全に端末内で行われます。ここではそれが他の操作以上に効いてきます。人が分割する書類は、たいてい取引明細、診療記録、契約書だからです。ウェブサイトで分割するということは、1ページを受け取るためにファイル全体をアップロードするということです。
標準機能でできること
iPhoneもMacも、一度きりの分割ならこなせます。どこまでできるのかを正確に知っておくと役に立ちます。
iPhoneとiPadでは、プリント画面を経由するのがいちばん気づきにくく、そしていちばん良い方法です。 PDFを**「プレビュー」で開き、ファイル名の横の ⌄ をタップして「プリント」**を選びます。何も印刷はしません。
- **「オプション」の画面で、「プリンタ」*は「プリンタが選択されていません」*のままにしておきます。
- **「範囲」**をタップして必要なページを指定します。「すべてのページ」/カスタムの選択でも、2つのホイール(「1から5」)でもかまいません。下部のサムネール列は除外したページを暗く表示するので、何が出てくるか目で確認できます。
- 同じ画面の上部にある共有ボタンをタップし、**「ファイルに保存」**を選びます。
iOSは選択した範囲を、正真正銘の新しいPDFとして書き出します。制約は1回につき1つの範囲という点です。付録を1つ抜き出すには十分ですが、40ページを40ファイルにするには苦行になります。
Macでいちばん速いのはドラッグ&ドロップです。 PDFを開き、**「表示」→「サムネール」**を選び、欲しいページを選択して(連続していないページはCommandキーを押しながらクリック)、サイドバーからデスクトップへドラッグして出します。macOSがそれらのページだけを含む新しいPDFを作ります。
標準機能の2つの経路には同じ上限があります。1回の処理につき結果は1つ。違いはそこに尽きます。結合も分割も、1回なら安いものです。高くつくのは10回目の繰り返しです。
圧縮する代わりに分割する
大きすぎて送れないファイルに対して、分割はいちばん過小評価されている解決策です。60ページ全部ではなく4〜7ページを送れば画質は1ミリも落ちませんし、たいていは相手が欲しかったのもそれです。書類がどうしても丸ごと届く必要があるなら、それは圧縮の話になります。
「分割」が意味しないこと
PDFのページを半分に分割 といった言葉で検索する人が絶えませんが、求めているのはまったく別のことです。本の見開きが1枚に収まってしまったスキャンがあり、左右それぞれを1ページにしたい、という話です。これは分割ではなく切り抜きです。ページ数は変わらず、変わるのはページの形です。書類をファイルに分割してもこれはできません。違うボタンを探しに行く前に知っておく価値があります。
同じような手順の記事はPDF Combinerのガイドにまとめてあります。